娘を亡くし、気力を失っていた私に手紙をくれ、家に来てくれ、ただそばにいてくれた生徒さんたちがいました。
「教室を再開してほしい」と涙ながらに伝えてくれたその言葉に、私は支えられていることを深く実感しました。
この一年で見えた“本当に届けたいもの”を書き残します。
悲しみの中で気づいた、生徒さんの存在の大きさ
娘の死は、私の心を完全に止めてしまいました。
パンをこねる気力も、オーブンを開く勇気もなく、教室も一時休止せざるを得ませんでした。
そんなときでした。
何人もの生徒さんが
・何度も様子を見に来てくれた
・「先生大丈夫?」と手紙をくれた
・一緒に泣いてくれた
私は初めて、“教室は私が支える場所であると同時に、生徒さんが私を支える場所でもあった”と知りました。
レシピだけではない「価値」が生まれていた
ある生徒さんが、そっと言ってくれました。
「先生が休んでいると心配で…。教室を再開してくれたら、先生の顔を見に行けます」
その言葉に、胸がぎゅっと締めつけられました。
私は「教える側」ではなく
生徒さんと共に“支え合う関係”をつくっていた。
これは、パンの技術以上に価値のある「絆」と気づきました。
感謝を伝える場としてのパン教室へ
この経験から、私ははっきりと決めました。
ただレシピを教える教室ではなく、
「感謝を伝え合える場所」としてのパン教室をつくること。
パンを焼く香りの中で、
誰かの人生に寄り添い、心をほどく時間を届けたい。
そんな想いが、自然と生まれるようになりました。
娘から受け継いだレシピを形にして残していく
もう娘と一緒にパンを焼くことはできません。
でも、娘に伝えたかったレシピを
・教室で伝える
・YouTubeで残す
・動画として未来に残す
それが「母としての私の役目だ」と思えるようになりました。
パンの香りと共に、娘が生きた証を未来につないでいく。
来年は、その一歩を確実に踏み出します。



